意味を取り違えやすい標識・標示 6 つ — 横風注意・終わり・最低速度ほか
最終更新: 2026年7月30日
読み違えが起きる標識は、見えにくいからではなく名前と法的効果がずれているから間違えられます。よく取り違えられるのは 6 つ。横風注意は強い横風への注意で、禁止や速度指定ではありません。補助標識の「終わり」は規制が終わる地点で、始まる地点ではありません。最低速度は数字の下に線があり、上限ではなく下限を定めます。駐車禁止は斜線 1 本、駐停車禁止は×印。名前が道路脇の物を指していて義務を指していない標識もあります(「通学路」は小さな子供、「動物注意」は飛び出す動物、「警笛鳴らせ」は鳴らす義務)。そして青矢印は赤信号でも進めますが、自転車には及びません。
「横風注意」の標識は何を意味する?
「横風注意」は、強い横風が吹くおそれがあるという注意喚起です。それ以上の意味はありません。 警戒標識なので黄色のひし形で、標識令では214 番。風の影響を受ける地点の手前 50〜200 メートルに設置されます。
注意の標識なので、速度の指定も通行の禁止も伴いません。求められているのはハンドルをしっかり保持し、突風の前に速度を落とすこと。橋の上、トンネルや切り通しの出口——遮るものが急に無くなり、車が横に押される場所に置かれます。
練習: 「横風注意」の標識、トンネルや切り通しの出口。
「終わり」の補助標識は何を表す?
「終わり」と書かれた板は、その上の本標識が示す規制がここで終わることを表します。ここから始まるという意味には絶対になりません。 始まりを示すのは別の「始まり」の板です。
これらは補助標識——本標識の下に付いて意味を絞り込む小さな板です。標識令はこの 3 枚に番号を与えています。始まり(505)、区間内(506)、終わり(507)。教則も同じ 3 枚を、規制区間の始まり・区間内・終わりを示すものとして挙げています。
間違えやすいのは、日本の規制が 1 地点ではなく区間で掛かることが多く、同じ本標識が違う補助標識付きで繰り返し立つからです。補助標識を読む前に結論を出さないこと。板には日・時間や車種が書かれていることもあり、それだけで答えが逆になります。
練習: 「終わり」の補助標識、補助標識の役割、「日・時間」の補助標識。
最低速度の標識 — 決め手は数字の下の線
「最低速度」(324)はそれを下回って走ってはいけない速度で、最高速度の標識との違いは数字の下に引かれた線だけです。 線を隠せば、同じ絵で意味が逆の 2 枚になります。
見分けの問題はここで尽きるので、2 つの事実として覚えるより 1 組で覚えたほうが早い——数字の下に線があれば下限、なければ上限。逆向きの読み違えも出題されます。指定された最高速度が最低速度を兼ねることはありません。
義務の中身——第23条、「一切認められない」を誤りにする 2 つの例外、高速道路での最低速度——は高速道路への合流で扱っています。
練習: 数字の下の線、取り違えられる最高速度の標識、義務そのもの。
駐車禁止と駐停車禁止、そして路面に描かれた同じ規制
斜線 1 本は「駐車禁止」(316)、×印は「駐停車禁止」(315)です。 どちらも青地に赤で、違うのは「少しでも止まってよいか」だけです。
同じ 2 つの規制は路面標示としても現れます。ここで見落とされがちなのが、標示には規制標示と指示標示の 2 種類しかないということ。「警戒標示」というものは存在しません。駐車を禁止する標示は、バスの専用通行帯の標示と同じく規制標示。斜め横断ができることを示す標示は指示標示です。同じ規制なら標識と標示の効力は同じなので、標示板が見えないことは規制が無いことを意味しません。上だけでなく足元も見ること。
名前が中身とずれている標識
名前が「道路脇にある物」を指していて、「運転者がすべきこと」を指していない標識がいくつかあります。名前を素直に読むと答えを外します。 繰り返し出題される 4 つ。
- 通学路 — 子供が小学校・幼稚園・保育所などに通うための区間。「学」の字はあっても大学生とは関係ありません。
- 動物注意 — 動物が飛び出すおそれがあること。動物を運んでいる車が通る区間ではありません。
- 警笛鳴らせ — 青地の丸で、青は「しなければならない」。鳴らす義務を課す標識で、使用の禁止ではなく、一時停止も求めません。親戚の警笛区間は「見えないところ」限定で、区間内の見通しのきかない交差点・曲がり角・上り坂の頂上で鳴らします。見通しのよい交差点では鳴らしません。
- 駐車余地 — 補助標識に示された距離以上の余地を空けるのは、駐車した車の右側です。左側ではありません。
5 つ目は言葉ではなく向きの問題です。一方通行(326)は矢印の反対方向の通行を禁止します——矢印は進んでよい向きを示しています。**指定方向外進行禁止(311)**は似て見えますが働きが違い、矢印の示す方向以外への進行を禁止するだけで、その道路を一方通行にするわけではありません。
練習: 通学路の標識、動物注意の標識、警笛鳴らせは禁止ではない、警笛区間、駐車余地はどちら側か、一方通行の矢印、311 は一方通行ではない。
青の矢印信号 — できることと、従えない車
青色の灯火の矢印は、黄色や赤色の信号にかかわらず、車が矢印の方向に進めることを示します(道路交通法施行令 第2条)。矢印が右を向いているときは転回(Uターン)もできます。矢印は「曲がれ」の意味しかない国から来た人が驚くところです。
注意点は 2 つ。ひとつ、右向きの青矢印は自転車などの軽車両、特定小型原動機付自転車(電動キックボード)、二段階右折をする原付には及びません。これらは本信号を待ちます。ふたつ、黄色の矢印は路面電車専用で、歩行者と車は進めません。路面電車の走る交差点では、つい従いたくなるので気をつけてください。
よくある質問
- 「横風注意」の標識の意味は?
- 警戒標識(214 番・黄色のひし形)で、この先で強い横風のおそれがあり注意が必要であることを示します。速度の指定も禁止も伴いません。橋やトンネル出口など、風の影響を受ける地点の手前 50〜200 メートルに設置されます。
- 「終わり」の標識は何を示す?
- 補助標識の「終わり」(507)は、上の本標識が示す規制区間の終わりを示します。始まりを示すのは「始まり」(505)、区間の中にいることを示すのは「区間内」(506)です。
- 最低速度と最高速度はどう見分ける?
- 数字の下の線で見分けます。最低速度(324)は数字の下に線があり、下回ってはいけない速度を示します。線がなければ最高速度で、上限を示します。最低速度を下回れるのは、法令の規定により速度を減ずる場合と、危険を防止するためやむを得ない場合だけです。
- 青の右向き矢印で転回してもよい?
- できます。右向きの青矢印は、本信号が赤でも右折と転回の両方を認めます。ただし自転車などの軽車両、電動キックボード等の特定小型原動機付自転車、二段階右折をする原付には及びません。
- 路面標示は標識と同じ効力がある?
- 規制標示であれば同じです。標示は規制標示と指示標示の 2 種類だけで、駐車を禁止する標示は規制標示なので、対応する標識と同じように運転者を拘束します。
- 「追越し」の標識は追越しそのものを禁止している?
- 2 種類あるので、どちらを見ているかで変わります。314 は追越しのために右側部分にはみ出すことだけを禁じ、はみ出さない追越しはできます。314の2 は同じ丸に「追越し禁止」の板が付いたもので、追越しそのものを禁じます。本サイトの追越しのガイドで両方を扱っています。
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更新履歴
- 2026年7月30日 — 初版公開。

